5分でできる!!クロスバイクの正しい空気入れの方法
クロスバイクで、はじめのメンテナンスがタイヤの空気入れですね。クロスバイクの空気の入れ方はママチャリとは必要なものも方法も少し違います。
ここでは、クロスバイクの空気入れのために用意する工具、正しい空気入れの方法と注意する点をご紹介します。
慣れれば、空気入れは5分でできます。空いた時間で他のお手入れもできます。タイヤの空気はパンク、ブレーキの効きや乗り心地に大切なものです。正しい手順を身に付けて、快適なクロスバイクライフを過ごしましょう!!
1.空気を入れる前に知っておくべきこと
じゃあ、さっそく家にあった空気入れで空気を入れよう・・・ちょっと待ってください!!クロスバイクは、ママチャリ(軽快車)用の空気入れは使えないことがあります。クロスバイクのタイヤを見てください。チェックするポイントは3つです。
- タイヤのバルブのかたち
- タイヤに設定された適正な空気圧
- 空気入れの対応できるバルブのかたち
1-1.タイヤのバルブのかたち
自転車のバルブ(空気の注入口)には3種類のかたちがあります。タイヤのバルブがどのタイプか確認しましょう。

仏式バルブ ©wikipedia

米式バルブ ©wikipedia

英式バルブ ©wikipedia
クロスバイクやロードバイクは仏式が一般的です。軽量で高圧に強く、細かな空気圧の調整ができます。
米式は、自動車・オートバイ、マウンテンバイクに使用されることが多く、とても丈夫です。
英式は、ママチャリ(軽快車)に使用されている日本では一般的なバルブです。
1-2.タイヤに設定された適正な空気圧
タイヤの側面を見てください。ブランド名の他に数字が並んでいませんか??そこに推奨空気圧が書いているのでメモしましょう。
700×23Cはタイヤのサイズ、〇〇-〇〇PISやBARは推奨空気圧になります(空気圧については後で説明します)。
1-3.空気入れの対応できるバルブのかたち
ママチャリがある家ならば、空気入れも家にあると思います。その空気入れの対応バルブをチェックしましょう。空気入れがバルブのかたちに対応していないと空気を入れることは難しいです。
2.タイヤの空気圧について知っておきたいこと
2-1.barとpsi
タイヤの側面に表記されている空気圧の単位ですが、bar(バール)かpsiで表記されていることが多いです。昔、天気予報でミリバールって言葉をよく耳にしませんでしたか??あれがbarです。たいていの自転車の空気圧計には、両方とも表記されています。
例 5 bar = 72 psi 7 bar = 102 psi 9 bar = 131 psi
2-2.タイヤの適正な空気圧とは
タイヤに記載されている推奨空気圧を見ると、7~10barとか記載されていますので、最初ははっきりしてよ〜と愚痴をこぼしたくなるかもしれません。しかし、色々な空気圧でクロスバイクに乗ってみることで、自分の適正空気圧が分かるようになります。
まずは、適正空気圧の中間の値に設定しましょう。そして、乗り心地を重視するか速度を重視するかで調整していくのがオススメです。
一般的には空気圧を高くすると、速度は上がり、乗り心地は悪くなります。低くすると、速度は落ち、乗り心地は良くなります。また、空気圧が低いほうがタイヤのグリップ力は上がる(滑りにくくなる)ので、雨の日は空気圧を少し低めにしたほうが良いかもしれません。
また、推奨空気圧を超えるとチューブが破裂することがあります。逆に推奨空気圧を下回っていると走行中に段差などでパンクしやすくなりますので注意してくださいね。
通勤・通学の路面状態や、その日の走行コースを想定して空気圧を決めることができるようになると、空気入れも楽しくなるので、ぜひ色々な空気圧で乗ってみてください。
3.空気入れに必要なものを準備しよう
家にあった空気入れが、タイヤのバルブのかたちに対応していて、空気圧計も付いていたならば、さっそく空気を入れましょう。対応していなければ、用意する必要があります。対応するにはいくつかのパターンがあります。

バルブ変換アダプター ©wikipedia
- バルブが対応していて、かつ空気圧計が付いている空気入れ
- バルブが対応している空気入れ+空気圧計(エアゲージ)
- バルブが対応していない空気入れ(空気圧計付きor別途用意)+空気入れに対応するバルブアダプター
バルブアダプターとは、タイヤのバルブに装着することで空気入れの異なる空気入れでも空気を入れることができるようにするものです。しかし、バルブとの相性が合わないことがありますので使用するときは注意しましょう。
また、バルブの長さもポンプによって対応していない場合があります。長い分には問題ありませんが、短い場合はバルブエクステンダーと呼ばれるバルブの長さを足すものが必要になる場合がありますので、確認しておきます。
費用は仏式対応フロアポンプで1500円程度から、英式→仏式バルブアダプターで300円程度からです。
用意ができたら、いよいよ空気を入れていきましょう!!
4.空気入れの正しい方法
それでは、仏式バルブでの空気入れの方法とコツを説明します。空気入れというと、けっこう力がいると思われがちですが、正しい姿勢であれば女性でも大丈夫です。タイヤに触ることもあるので軍手をしましょう。
- バルブキャップを外す
- バルブ先端の金属ネジを緩める
- バルブ先端を指で軽く押し、空気を少し出す
- ポンプのノズルをバルブに差し込み、ロックする
- 適正空気圧まで空気を入れる
- ノズルのロックを外し、ノズルを外す
- バルブ先端の金属ネジを締める
- バルブ先端に指を置いて空気が漏れていないか調べる
- バルブの根元にあるロックナットを締める
- バルブキャップを閉める
4-1.バルブキャップを外す
バルブキャップを外します。無くしやすいので気をつけてください。
4-2.バルブ先端の金属ネジを緩める
バルブ先端の金属ネジを緩めると、金属部分が上の方に移動します。これで空気が出入りができる状態になります。
4-3.バルブ先端を指で軽く押し、空気を少し出す
前回の空気入れの時に、バルブにカスが詰まっていたり、圧力でチューブが固着していることがあります。その状態では空気の入りが悪くなってしまうので、プシュッと少し空気を出すことによって解消します。
4-4.ポンプのノズルをバルブに差し込みロックする
ポンプのノズルにはロックをするためのレバーが付いています。まずロックを外します。それからバルブに対してまっすぐにしっかり奥まで差し込み、ロックをします。ななめに差し込んでしまうと、バルブが痛んだり、チューブが破れたりしますので注意しましょう。初心者のうちは、どれくらい差し込んだらいいか分からないものですが、正しく差し込まれるとポンプの空気圧計が圧力を表示するので目安にしましょう。
4-5.適正空気圧まで空気を入れる
上手な空気入れのコツは、
・ハンドルをきちんと一番上まで引き上げてから、下まで下ろす
・腕を上下するのではなくて、膝を曲げ伸ばししてハンドルを動かす
・腰で体重をかける
小さな上下幅で素早く動かしても、疲れるだけで空気はなかなか溜まりません。文字にすると分かりにくいかもしれませんが、上記のようなことをイメージして、意識してやってみてくださいね。
4-6.ノズルのロックを外し、ノズルを外す
ノズルを外すときも、付けるときと同様にまっすぐ引き抜きます。斜めに引き抜くとノズルの痛みやチューブの破損につながるので注意しましょう。空気入れの後なので気が抜けがちですが、気を引き締めてください。
4-7.バルブ先端の金属ネジを締める
忘れると、空気の減りが早くなります。しっかり締めましょう。
4-7.バルブ先端に指を当てて、空気が漏れていないか確認する。
もし空気が出ていた場合はバルブが破損しているかもしれないので、確認しておきましょう。
4-8.バルブの根元にあるロックナットを締める
緩んでいたら締め直しておきましょう。
4-9.バルブキャップを閉める
バルブキャップはちゃんとありますか?(笑)
これで空気入れは終わりです。お疲れ様でした。初心者のうちは色々と手間取りますが、慣れると前後合わせて5分くらいでできるようになります。
また、空気入れが終わった後でタイヤを指で押して感触を確かめておくことをおすすめします。感触を覚えておくことで、点検時に異常を見つけやすくなります。また、外でパンクした時にエアゲージのない携帯ポンプで空気入れをする場合、覚えた自分の指の感触が頼りになります。
5.空気入れの頻度について
タイヤの空気は何もしなくても少しずつ抜けていきます。空気が減っているとパンクしやすくなるだけでなく、タイヤも傷みやすくなります。少なくとも2週間に一度は空気入れをしましょう。また、長距離の走行を予定している時は必ず出発前に空気入れを行うなど、自分で目安を決めておくといいです。
6.自転車店で空気を入れる
たいていの自転車店では、セルフサービスになりますが空気入れと仏式対応アダプターを無料で貸してくれることが多いようです。またエアコンプレッサーを使って有料(50円〜)で入れてくれるところもあります。外で空気が減って困った時などは助かりますね。もちろんきちんとお礼を言ったり、ちょっとした買い物をするなどの心遣いも忘れずに。
7.最後に
空気入れを行った後の走行は、なんだかクロスバイクに羽が生えたみたいな気分で気持ちがいいですよね。それでは、快適なクロスバイクライフを!!